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オレのしくじり

転んだら起き上がればいい

有名人の不倫を叩く感情とは?

心理学・脳科学

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叩くこと=快楽

有名人の不倫などのスキャンダルはなぜ叩かれるのか?

 

それは、「叩く」こと自体が人にとって「快楽」だからです。

ひとは、叩くこと、攻撃することをキモチよく感じてしまうのです。アルコールやタバコ、SNSと同じ。それ自体がダイレクトに快楽につながるのです。

 

叩くことは、人の本能

これは本能的なもので取り除くのは難しいということです。食べることと同じように根本的な欲求に基づくものだからです。だから、叩いている人は多くの場合、快楽を求めているだけ。本当に謝ってもらいたい訳ではない。まして怒っているわけでもない。ただ叩きたいからやっているだけ、といえるかもしれません。

松本人志「絶対に許さないという人たちはいるんですよ。なんで許さないのかと考えると、そもそも本気で怒ってないから。許すもなにも最初から怒ってない。それぞれの不満のはけ口になってるだけ。怒ってもない人に許してもらうなんて不可能」

www.nikkansports.com

 

叩くことは、共同体を守るため

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多くの場合、「気持ちよく感じること」は、人の生存に役だってきたことが多いです。欲求を満たす行為は気持ちいい。たとえば食べることに快楽を感じるのは、それが生存にとって不可欠だからです。

では「叩くこと」は人間の生存にどのように役に立ってきたのか?それには、私たち人間が社会的動物であること。また共同体をつくり、生き延びてきた。この歴史に目を向けるとわかります。

共同体は次の2つの「敵」から守る必要があります。

・外敵から守る

内部の裏切り者から守る

 

内部の人間を攻撃することはリスク

内部の裏切り者から守るためには、「ルールに従ってない者」を見つけ、その者を排除しなければなりません。とはいえ、これはなかなか大変なこと。コミュニティー内の人を攻撃するのは難しいです。リスクがともなうからです。逆にこちらが復讐されてしまうかもしれないからです。

 

ネットの匿名性がスキャンダル叩きを助長する

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でもそこに「快楽」があれば、モチベーションが生まれます。だから裏切り者を検出し、攻撃することを楽しく感じるように脳が進化してきたのです。

そしてこれを後押しするのがネットです。ネットでは匿名性が守られます。ネット上においては復讐されるリスクがありません。これによって安全地帯から叩くことができます。ネットの進化もスキャンダル叩きを容易にしています。

 

ナチスも政治家も利用してきた?

わが闘争(上)―民族主義的世界観(角川文庫)

 

「ルール破ったものを攻撃したい」という心理はこれまでナチスだけでなく、多くの指導者が利用してきたといわれています。裏切りものを吊るし上げれば、集団の結束力は強まります。なぜ政治家は抵抗勢力をつくるのか?なぜある種の政治団体は、アンチをたたくのか?それはルールを破ったものを攻撃したいという心理を利用し、扇動するためです。

 

一呼吸おいてクールダウンしよう 

だからもし誰かを叩きたくなったら、自分がその喜びに飲み込まれていないか省みることが大切。目の前の快楽にガッツかず、理性や意志力を働かせましょう。もちろん簡単ではないです。だからまずは、クールダウンのために一呼吸おいてみる。くれぐれも依存し、中毒しないように。

誰かを恥じ入らせることは、明白な悪の一つだ。
自分が悪を行えば、それは自分をはずかしめるばかりではなく、恋人、親を、友人をもはずかしめることになる。さらに、人間存在そのものをはずかしめている。

『喜ばしき知識』(フリードリヒ・ニーチェ)

 

 参考

「中野信子の、人生を変える脳の使い方」(土曜朝イチエンタ内)

| 番組 | 土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!